現実の話/榊 慧
 
または当然、だったか)ですよ」
…じゃあ死ぬのが一番いいんですよね。
トーは冷静にそう思った。

トーは自分の身体を恥じていたし体質も恥じていた。恥じるに値するものであった。そして一番自分で自分の性質を忌み・嫌っていた。忌み・嫌っている。過去現在未来進行形。

「たださびしいだけなのかと思ったんだよ。」
でも違うみたいなんだ。

トーは今日は殺人しなかった。現実では。






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