現実の話/榊 慧
 
ままだった。つまりいつものあれだった。
トーは死にたくなると何かしらよく食べた。そしてまた死にたくなるのだった。

*
「俺は頭が悪いから、うすっぺらい人間だから、」
「だから、」
続かない。
*

トーはいつも、例えば相手に対して理解できないとかは思っていなかった。少なくとも。少なくとも理解すべきだと思っていたし、その通り相手を結果理解できなかったにしろ、理解しようと努めた。努めていた。でも無駄なのかもしれないと思った。殺したい人間が発生するときがある。それなのだった。仕組まれたように感じるのだった。俺が「もう嫌だ」となるように仕組まれてる、

「死にたいと思って普通(また
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