きみがそうしている間に、またたく間に、陽はおちて闇になる
傷んだ毛先だけをきるように
きみのことも切り落としてしまえたらどんなにいいだろうか
睫毛にかかる前髪がもうすこし伸びたら
そうしたら思い出なんて柔なもの燃やしてしまおう
夜に生きたい、闇に
目を閉じてしまえよ
縫いつけてしまえよ
鉛みたいな恋心を
底なしの沼に沈めてしまえば
さみしい月の冷笑が
まるで同情
いっそのこと雲に隠れ
雨なんて降らせてくれたら
あたらしい時間
ぬるくなったココアは季節外れで
それでもやめないのはきみがまぶたにいるから
もう夜だから
おやすみ