声援/
服部 剛
デイサービスに初出勤の日
助手で乗った送迎車の窓外に
前の職場の老人ホームを去る時
手を握りあったお婆さんが散歩道で
杖をつき、せっせと坂を上っていた
( 僕も、新たな日々の坂道を
意気揚々と、上りたい――― )
無言で誓う僕の目線の先に
お婆さんの姿は
瞬く間に
小さくなっていった
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