SRS16 虹のない/あるせいかつ コーリャさん/露崎
 
させたいとおも
う。これだけひとつの真実にむかって自由に言葉をあやつれるっ
てどんな気分なのだろうと夢想しました。

本作の最も特徴的なところは「あなたも筆頭に」という言葉に代
表される読者への問いかけがはっきりと示されている部分にある
とおもう。以前までの作品は、センスのあるフレーズや美しいイ
メージを眺めて「すげーな」という傍観者でしかいられませんで
したが、本作は強くわたしに参加を求めている。これは作者だけ
の詩ではなく、ぼくらの詩なんだ。という実感がより読者を引き
込む力になっているとおもう。

限りある平面な世界で、わたしたちが想像できる範囲はどこまで
だろうと
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