詰め合せお中元セット/たま
 
す街の灯りは小さく
どれも同じ大きさだった
星のような灯りの影に
粒子のような人びとが群れて
息づく気配がする
まどろみの中で機体がゆっくり傾いて
真っ黒な海面が見えた
あの海へまっすぐ墜ちてゆきたいと願うぼくは
やはり流れ星の末裔なんだろう



 紙ヒコーキ

白い雲を折りたたんで紙ヒコーキ飛ばします
まっすぐあなたに向けて
来る日も、来る日も
春の嵐を越えて、黄砂の空を越えて
あなたの足元に力尽きた紙ヒコーキが届いても
それがぼくのいのちだとは気づかないと思う
でも、ほんの少し
振り返ってください
ぼくが生きた遠い空とクニを



 コスモ
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