詰め合せお中元セット/たま
 
 暑中お見舞い申し上げます。   たま



 地下鉄

地下鉄はまっすぐ走るものだと思っていた
車体が傾いてとなりの女の顔が急に近づいた
ね、 複雑でしょ・・
耳元の吐息はいつも体温を超えて
名古屋は暑い街だった
毎日 女と寝ていた気がする
そんな街だった



 峠

あの峠を越えたら、ひと休み
美味しいお茶を一緒に飲みましょう
お土産はないけど笑顔でいます
ぽとりと落ちた蝉の鳴声
あなたの膝で待っているでしょうか
いくつもの夏があの峠を越えたように
ぼくは、ぼくの夏を背負って越えて行きます



 カミオカンデ

空路から見下ろす街
[次のページ]
戻る   Point(30)