常識について常識的に考えてみた/只野亜峰
「普通」や「常識」という単語を好き好んで使う人ほど
それらの言葉の示す意味がどれほど流動的で且つ恣意的であるか理解していないものである
そもそもスーパーの駐車場にカートを置き去りにする人間の語る常識の価値など
本来紙切れほどの価値も持ち合わせないのである
常識的に考えればすぐにわかりそうな事ではるが
常識的な人格を強く自覚する人物ほど自分勝手な人間はいない
団体や集団も常識的に考えれば「団体」や「集団」という個に過ぎないわけだから
ガラパゴス化した社会通念などというものに偏見の所在を頼るまでも無く
常識的な人格を自覚する人物の持つ偏見の塊は
やはり偏見の塊に過ぎないのである
常識的に考えれば
子供でもわかる事である
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