初夏の神田の六つの詩/
……とある蛙
され、
ピアノバーでお澗のお銚子
ちびりちびりとやっている
粋な昔を目に浮かべ
6
ところで今日の徘徊は
連雀町の豚カツ屋
お銚子二本にロースかつ
それから徒歩で
昌平橋を渡りきり
明神下の馴染みの居酒屋、
賀茂鶴の初めの一合 肴はへしこ
軽く炙って平皿に
今日もヌル燗賀茂鶴の
噛みしめ噛みしめ
飲み込んで
次は二合徳利傾けて
肴はカツオかイサキ一枚
たらふく飲んで千鳥足
夜は深々更けて行く。
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