小説を読んでいると/Skaukatter
 
 出だしはただ、淡々と読み
 それといった、感情は 
 湧きあがらない

 しかし、物語が進むに連れて
 自分が登場人物ではないかと
 錯覚を起こす

 あるいは、物語の登場人物と
 感情を共有しているような
 感覚がこみ上げてくる

 物語が盛り上がりを
 見せるに連れて抑えられない
 高揚感と緊張感が精神を支配する

 けれど、物語が終盤に差し掛かると
 一瞬だけ物語の世界から現実に
 引き戻される

 物語が終わるという悲しみと
 ここまで読んだという達成感を
 抱く時である

 その一瞬を終えると
 また物語の世界に
 吸い込まれていく

 そして、物語が完結し読み終わった時
 どんな結末でも
 晴々した気持ちになるのだ 

戻る   Point(0)