hitahita/イシダユーリ
 
ること
抽象すること
おいしいものも
あたたかさも
あこがれも
ひどい
のうえに
ぐらぐらと
のっかっている
眠る前の
まばたきが
今日も
かわいている
かれらはもどってきませんでした
もうはいれなくなるとおもう
花火みたいに
人生がおわるイメージで
まだいるのかしら
まだ
ロッカーを素手で殴る
イメージで
生きているのかしら
人間は
花火じゃありません
ロッカーを殴ったら
きみの方が痛い
血なんかはでない
花火も
雪も
ずっと一緒にいたら
だめになる
からだが

花が大きい!
こぼれそうだ

家族は
みな
肺や


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