午後の果実/たま
 
それでつながる日々だと知っているから


熟しきった夕日とともに
Hの幼いメイルがどこまでも追いかけてくる

 すこしだけユウウツだなぁ
 ほんのすこしの憂鬱だったら生きていけるさ

 そうかなぁ・・
 りんごの皮みたいなものだよ

 何よ、それ?
 きみの芯を隠すためのね

 隠しておきたいの?
 うん、そうだよ

 どうして?
 ずっと、離したくないから

ただ、それだけ
それだけの愛だと知っているから離せない
離したら
あとかたもなく崩れてしまう
皮のない果実だったから



















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