あかり/1486 106
手を伸ばしても届かない
何万光年も離れた星
手を伸ばせばすぐに届く
ベッドの横の小さなスタンド
必要なのはあかり
光じゃなくあかり
手元が見えればそれでいい
一人きりでステージに立たされた
僕を覆い尽くす眩しい光
スポットライトの中にいると
暗くなった客席は見えない
大切なのはあかり
光ではなくあかり
手元にあれば尚の事いい
当たり前のようにそこにある
微かな温もりと確かな優しさ
必要なのはあかり
光ではなくあかり
たまには暗闇も嫌いじゃない
必要なのはあかり
光ではなくあかり
照らすのではなく
照らしてくれるもの
別け隔てなく降り注ぐあかり
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