即興/
あまね
麦の穂がりいりい、とゆれる
すみれ色をした空想の
行き着くあたりで
番犬みたいにとびまわってる
ぼくは忠実なひばりでありたい
かなしみをかなしむとき
いつくしみをいつくしむとき
太陽にむかって涙をながすとき
吸い込む量と吐き出す量は
いつでもけしてつりあわない
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