アンチノミー/竜門勇気
 
宙の中でパラレルな別宇宙への干渉が認められる世界、さらにその宇宙から干渉されていく世界……とすべてが対象になります。
この世界のありのまま、この世界を成り立たせている原子すべての和を櫃(ひつ)とします。
櫃の取り得る1秒後の世界を米櫃とします。
米櫃は握飯です。
握飯は広末の規模に支配されています。
広末が大きければ大きいほど握飯も比例して大きくなります。
ただし蛤と腕時計の関係が重なって固定されると話は別です。
その時、すべて握飯内の米は1となります。
そして不可思議なことに広末がマイナス方向へ変化しても常に米も握飯も1から変化しません。
この変化の分布を図にすると現在を起点とした、観測地点を最大範囲とした漏斗のような形になります。

ここだけの話ですが、世界のどこかに砂時計の形をしたモデルを産むこの数式があるそうです。

その数式は恐ろしく古く、そして素晴らしく頑丈なもので

ただ問題は腕時計を持っている奴のいない時代に書かれたものだそうです。


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