十一次元の詩人たちへ/たま
 
お別れだね
わたしはここに根をはって
五十九年間生きてきたけど
いつか、死ぬ時がくる
そうして
きみとおなじ大きさになるんだよ
霊の大きさはみな同じなんだから
平等なんだね
上も、下も
右も、左もないんだ
人であっても、蚯蚓であっても
おなじなんだ
ねぇ、
きみもそう思わないか

ん・・。なんだ、もういないのか


 ビッグバン以前に
 無の空間に存在したであろう宇宙の種ともいえる姿が
 捩れた紐状のものであったという学者がいる
 だとしたらそれが
 八の字を描いた蚯蚓であってもわたしはかまわない








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