無重力/
小鳥
私が訪ねると、
火星の蛸は海底へ旅立った後だった。
無重力の自由な不自由も、
遠く君と蛸の住む星も、
私をぽつんとさせた。
帰ろうよ、と
耳元できこえたけど、
あれは誰の声だったのだろう。
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