When do you kNow?/百瀬朝子
細胞は古くなる
からからに渇いて
白い皮膚が覆う
脱皮できないあたしは
留まる罰も知らない
誕生日ごとに新しくなる
「おめでとう」の一言に
どれだけの意味があるのか
わからないまま
それが特別なことであると
みんなが認識しているという根拠に
支えられて
あれは白くてまぶしい
乱反射する涙を
こぼさないまま
夜明けを知る
口論に意味があるとは思わない
不安をぶちまけて
よしよし、と
頭を撫でてもらっても
解決されないこと
知っていながら
甘えを知る僕たちは
傷つけあうばかり
さよならを言わないのと
さよならと言
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