作るに関する覚書と考察/はるな
びでも、悲しみでも)をエネルギーにするよという人は多いだろうが、根底はどちらかに分けられるはずだ。
世界に触れる(≒生きている)喜びをえがく人と、世界に触れられない(≒生きている)不安や苦しみをえがく人と。これは性質であって、なかなか変えることができない。
私は後者なのだが、だから、生活が順調に行っているときはわざわざ撮ったり描いたりしなくてもいい。なにかをつくるということ自体が、(その手法がなんであれ)苦しみを吐き出すツールなので、苦しみが無ければものをつくるエネルギーもないわけだ。
とはいえ、ある作品を作り終えたからといってその苦しみが解消されるかというと、そうではない場合のほうが多い。
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