太陽の花 /服部 剛
 
額縁に収まる 
向日葵の絵は 
無数に煌(きらめ)く 
ひかりの種子を、孕(はら)んでいた 

頬のやつれた青年よ 
いのちの歓びを高らかに 
空へと歌う 
向日葵の絵を、観るがいい。 

ひかりの種子の宝石達を 
その瞳に焼きつけ 
( 魂の器に吸いこみ ) 
君は明日の空へ、立ち昇る。 

周囲の人の間に立って 
緑の茎をまっすぐ伸ばす 
世界にたったひとりの 
君という、太陽の花。 







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