太陽の花 /
服部 剛
額縁に収まる
向日葵の絵は
無数に煌(きらめ)く
ひかりの種子を、孕(はら)んでいた
頬のやつれた青年よ
いのちの歓びを高らかに
空へと歌う
向日葵の絵を、観るがいい。
ひかりの種子の宝石達を
その瞳に焼きつけ
( 魂の器に吸いこみ )
君は明日の空へ、立ち昇る。
周囲の人の間に立って
緑の茎をまっすぐ伸ばす
世界にたったひとりの
君という、太陽の花。
戻る
編
削
Point
(2)