歌謡曲日和 -あの娘は綾波レイが好き-/只野亜峰
 
連れて行ってあげられない事もまた強く自覚しているわけです。しかしながら『僕』にとっての性は『彼女の自傷行為を手伝う手段』であると同時に『惚れた女との性の達成』であるわけです。ともすれば『僕』は『好きな女とやりたいがためにもっともらしい理由をつけているだけの猿野郎』という事になるわけですね。彼女の事を『アバズレ猿』と口汚く罵りながらも、自身の事も『猿以下』の存在であるとこれまた徹底的に貶める。男って面倒ですね。


 ――あの娘はヤリマンだけど本当は寂しい子なんだ
 ――あの娘はヤリマンだけど本当は優しい子なんだ
 (銀杏BOYZ「あの娘は中谷美紀が好き」)

 両方聞いた事
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