しずかな夜に/バンブーブンバ
 
カーテンをあけると
世界は真っ白になっていた
曇りガラス
文字のかたちで覗いてく
茶色い飛沫
自動車が
ひとつの文字を
汚してく
ゆっくりと
そこで今 
なにが起ころうとも
とりかえしのつかない瞬きさえ
曇りゆく
ゆっくりと
こすった文字
読めてしまう
晴れた朝でも
揺らめく灯りのそばで
エセイは読めない
しずかな夜に
戻る   Point(0)