断片/
窓月
春の日の
凡庸さを
外見のみ
取繕った
残酷さを
知らぬ お前に
夏の日の
愚劣さを
引裂いた
残骸達を
貪るしか
知らぬ お前に
秋の日の
哀しさを
逝く様を
美しさを
奪う他に
知らぬ お前に
冬の日の
辛辣さを
不毛しか
産出さぬ
地の事も
知らぬ お前に
何が分かる
春の日の
目覚めを
温もりに
欠伸する
草花達を
知らぬ 貴方に
夏の日の
楽しさを
豊かな日
恵の土と
踊る事を
知らぬ 貴方に
秋の日の
美しさを
熟れた命
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