終末論の週末にくるものは/石川敬大
 
あるからして
 ぼくの位置からの日常や社会や新聞紙は
 みあげる場所にあるのだとおもう
 空に
 テレビ/モニター
 の、ひかりと音声とが
 あざとく幸福論をまきちらす
 わらい声が
 太陽のようにふりそそぐ


  廊下のむこうに
  海面がギラッと輝いて


 構築したはずのものが崩れさった
 校庭の隅っこの草叢に立って
 あぁ、これは
 かつての、あの
 光景に似ているのではないだろうか
 呟くようにそうおもった





戻る   Point(15)