もしくは祈りに似た何か/はるな
 
は祈りに似た何かについて、これ以上言及するのは、やめにしようかな、だって、それは、達成されてしまった気がしている、新品のソファー、ソファーの上の爪、爪に塗られた茶色と、薔薇とシンナーの香りのする茶色が入ったちいさなガラス、そういうものすべては、わたしの眠り、もしくは祈りに似た何かに関係していて、他者の祈りを掘り起こすには、そういうものすべてを表記しないと、失礼ではないかと思うし、その前に、その膨大な作業の前に立ち尽くすわたしの爪の茶色からは薔薇とシンナーの香りがするだろう、それを、わたしは尊さというけれども、あなたたちが、野蛮なことと言っても、やっぱりそれは、間違ったことではないんだろうね。


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