世代 / 仙台での思い出/小野 一縷
O の彼女に子供が生まれたよ
その頃 みんなは相変わらず
Y はバイパスの車間を260km/hで走り抜けていた
K は休憩中にメル友名義のやれる女を探していた
S は飯もそこそこにRPGを7時間ぶっ通しでやっていた
F は精神科で処方された薬について入念に調べていた
H はアーケードの片隅ででかいアコギをかき鳴らしていた
T は三杯目の中ジョッキをたいらげてクダを撒いていた
それで みんな口々に言う
「何かいいことねーかな?」
「何かオモシロイことない?」
だけど
O はこう言った
「頑張んないと・・・・」
かく言うぼくは
ただこうしてつまらない詩を書いていた。
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