宇宙論とポエジー/ばんざわ くにお
 
たのです。
しかもこのパラメータ値はきわめて狭い範囲の値しか許されず、ある科学者は10の
10の123乗分の1の確率だと冗談で主張する程の気の遠くなるようなほとんど
ゼロの確率です。

以前、私は「私の詩論 第2部 ゲノムとポエジー」において現代の進化論のなかで
主張されている「生物生存機械論」を説明しました。これは進化の主役はゲノム
(遺伝子)で生物はゲノムを未来に運ぶ乗り物にすぎない。ゲノムは生物を乗り継いで
未来に生き延びるという考え方です。
また、このゲノムから指示を受け生かされ続けている生物の一員である人間が
その脳内に自我を形成するようになり、この自我がゲノムと生物
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