魂を証明できない心/光井 新
、永遠の十七歳です。今日は街を自転車で爆走して、ていうのも今回の僕は蕎麦屋の出前を急がなきゃ生きてる意味も無いって言われているから、誰にってそりゃ神様に、その神様は多分矢口真里という名前では無いけれど、考えてる暇は無いぞっ、急げ、急げ、お客様は神様です。で、トラックにはねられ、手を伸ばせば、闇。
あれはもう僕じゃない。あの茶色や赤の絵の具を混ぜたようなぐちゃぐちゃは、死んでいる。二度と動かなくて、なんの役にも立たない、ただのゴミだ。あれが死んですぐに、生温かい光に導かれて、僕という人格はこっちの身体に宿った。死後、あれの脳に残ってた記憶が電気信号か何かになってこっちの脳に移ったのだ。という事は
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