言二葉 / ****'04/小野 一縷
 

泥沼 
暗い泥の中 うずくまる 
わたくしの想いは 気泡になって
ゆっくりと のろのろと 浮き上がる
底のない 沼から ゆっくりと 浮上する
ドロドロの水圧に 耐えられるように 螺旋に
大きく 大きく じんわりと 回って。

季節は 冬 十二月です。
沼面には 白い 雪が 素早く降って
柔らかな 泥を打ちつけています。
嗚呼 まだ 浮き上がれないの だろうか。
季節は 十二月 冬
だと言うのに。
この沼の 中の 時間の 経過は どうした ことだ ろう
いつになって 浮き上がって 弾けて
この想いを 音にできるの だろう
この想いの 気泡の 弾ける 音 音 音
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