雪の照り返すこと???黒崎立体 “平川綾真智「胎児」について”/葉月二兎
 
景で空は
  明日も色を変えるだろう。
  その下を歩く私が、この中
  照らされることは
  またあることなのであろうか
  もうあったことなのであろうか


第一連と第五連に注目してみる。

そこにはずっと背中を向けてきたものに対して、どのようにして目を向ければいいか分からない
そんなためらっている「私」がいる。「空」が時間の流れに色を変えるがごとく、
雪の結晶が通す光は、そのスペクトルを「またあること/もうあったこと」という
空の下をあるく私に流れた/流れる(かもしれない)時間の層として、雪の結晶を少しづつ創りだしていく。


  ‐ 8センチ。
    お
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