蔓(かずら)の橋/蒲生万寿
 
幸せ、不幸せ
善、悪
喜び、悲しみ
生、死

それは深い谷間に架けられた
蔓の一本橋のよう

渡るには十分に丈夫
切れてしまえば落ちる

確かに強いが
危うく脆い

その時々の状況で変化する不確かな流れやすいもの

我らはそこに立ち生活しているんだろう

現実だが幻想にもなる
幻影かもしれないが存在でもある

我ら自身もその蔓であることを忘れるな

こちらからあちらへと
渡す蔓であることを

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