【批評祭参加作品】空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集/石川敬大
に「耳を澄まし、心を澄ます」ことができる少年たちが、なぜ受刑者として刑務所にいるのか。少年たちの歪められた心理によってひきおこされた犯罪行為の不条理こそ、日常や常識と言う観念を抱えた社会の側の負の側面を激しく乱打するのではないでしょうか。ともあれ、受刑者にとっても「詩の力」と朗読という「場の力」は、情操を耕されなかった少年たちにとっても詩の言葉の効用として、確かにここに証しされているように思えたのでした。
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