【批評祭参加作品】ショートレビュー/相田 九龍
 
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同じく2005年のポイント順リストから。僕が現代詩フォーラム内でおススメを聞かれるとまず引っ張り出してくるのがこの作品。
本当の優しさや愛おしさ、強さがこの作品には刻み込まれている。今生きている僕らは、今消えようとしている何かより遥かに強い。その強さを忌み嫌うのではなく、本当の意味で「強く」生きていかなければいけない。そう思わせてくれる作品。
ベンジャミンさんがとても良い感想文を書いているのでそれを引用させていただく。
この作品の言葉はけして内向きなものではなく、そう、それこそが「戦いに似ている」ように思えます。いいえ、今こうしている間にも戦い続けているのだと。マンボウの生む3億個の卵・産卵のために行進する数万の蛙。身近な生の存在は、まるで自分を形作る細胞の一つ一つが日々繰り返している生死のように感じられました。
そしてそれだけでなく、まるで薄皮をはがせば、僕はきっと感情と思考のかたまりであり、そしてそのことに僕は本当の意味で気づいているのだろうかと考えさせられたのです。


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