悲しいことがあると僕はいつも2/花形新次
バレリーナ型の人間になることを諦めた結果です。しかし、子供の頃からトッポイ次女に憧れ、将来はステキな非戦闘型闘牛士になるのが夢だった私は、当然会社生活には馴染めず、怒りと絶望の日々を過ごしていました。そんな私ですから、入社したての頃は、右はよく分かりませんでしたが、左はある程度分かりましたので、先輩社員に、「さてはお前、左よりだな。」とあらぬ疑いをかけられたこともありました。しかし逆境でも私は持ち前のそつのなさで、「今日の私は幾分右によってます。」と言って、チップをはずんでもらうこともしばしばでした。依然として、モノポリー、いや違うな、サナトリウム、ん、これも違うな・・・、ああそうか、そうだ。プラ
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