【批評祭参加作品】書くということについて/kaz.
あることに矛盾する。故に世界の始まりはない。
私は理性の限界云々のことを言いたいのではない。言葉の意味だけでこの証明を解釈し、一切のイマージュなくして扱えるだろうか、ということが問題なのである。私は、意識せずとも、例え文脈に書いてはいなくとも、空間化された時間の「軸」を想像したり、あるいは、何もないこと、つまり「虚無」を想像することができる。こうしたことが可能なのは何故か。こうした事例を単に「イメージ」と呼んでもよいのだろうか。あなたはすぐには否定できない。これはイメージではない、思考を支えるための想像力にすぎない、と発話するとき、無意識にあなたは自分の中のイメージの意味と、ここで問われ
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