벚꽃 / ****'03/小野 一縷
配給された その竹槍で 何が 刺せるのですか
高射砲の弾丸も届かない
遥か 雲の上 から 無差別に 奴等は爆弾を投下したのです
あなたのヨイトマケで どれくらい深い 穴が掘れましたか
その穴も防空壕も役立たない
大量の 糞尿を 爆弾のように 奴等は降らせたのです
そして こんな風に 奴等は 言っていたんです
「いやあ 思惑通りだね ふふん」
パソコンのモニターに向かい チャットなんかしつつ ウイスキイなんて啜りつつ
「いやあ 全く 気分が いい」
高みの見物よろしく エアコンのきいた 快適な 部屋で
「下種共と 対話なんて面倒 会話なんて無用 理解なんて不要」
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