かぐや指/
salco
り開いた胃袋の中、半ばヘドロ化した内容物に浮かぶ、それは濁
った水晶体の目にも絢な、ぎらぎらとまばゆい光を放射する鉱石でした。
「ダ。……ダイヤだ。これはダイヤだよ」
既に疼痛はどこへやら、お婆さんは声にもならぬ声で呟くと、その信じ
難い大きさに恐る恐る触れ、ずっしり重いその石を摘まみ出すと、
「うわっ」
と叫んで放り出してしまいました。
つづく
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