旅人 /
服部 剛
世間のしがらみだとか
上司への気遣いだとか
余計なゴミ屑の積もった山みたいな
日常の地面から
ふっと、足裏を浮かべて歩いてみよう
渡る世間の鬼達が
幻に透きとほるまで
「今日一日」
という旅路を
粘り強くも、歩いてみよう
他の誰でもない自らの
不思議な長い長い足跡のつらなりを
いつか振り返る背後に、視る日まで・・・・・
私は私にとっての
ほんものを
「今日一日」の場面に、探す。
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