カット!/純太
の横っ腹に手を当てたまんまで別れちゃいけない
これだけの夕日と穏やかな海が味方してるんだから
今や別れ話を出されるその時を迎え
悲しいし せつないかもしんないけど
最後の最後に彼女の腰にグッと手を当て直すんだ
俺はそこまで惚れているんだってことを手に籠めるんだよ
いいかい 最後の思い出なんて
男だから欲しいだろうけど
ほら 糸蒟蒻で牛肉隠すように素直さは押し込めるんだ
そのへんの なんて言うかな 卵で絡めるみたいなさ
そうゆう気持ち わかるでしょ
これでいこう
いいね?
カット!
オーケー よかったよ
人なんてね 行動の中になんか沈んでるんだからさ
あえて沈めたりもするんだからさ
それはそれはその通りやってもらうだけでも大変だけど
他人に思ったようにやってもらえない日常が
以外と感性作ってんのかもしれないよね
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