透き間にゆらめき/
半知半能
透明な物がほしいと思った
そこに私のなにかをつめこんで
光に透かしてみる
有機的ななにかがそこには
在って
遠い昔の約束とか
忘れた言葉
消えない偏頭痛
好きな熟れたいちご
が
かすかに流れをもっている
ゆきずりのステップでまわる時計のはりが
部屋に空白をつくる
そこに
透明な私のなにかを置いていけば
いつかなくした物も見えてくるの
だろうか
戻る
編
削
Point
(2)