/nia
私はもう一度自省する
この不安に辿り着いたなら、そこから逸脱するのではなく
きっと留まる やっと訪れた静寂 わたし以外のあらゆるものが
思考し、私を通して思考してる
ほら あなたが写っている 黒く塗られた瞳に写っている
赤くない盛り上がった肉芽に
黙ったまま 左指で 風船のような身体を割るために
指揮者は 列車に乗車して
血が溢れる石膏が奏でる足音を聞いた
聞こえるはずもない 息使いが 私を狼狽させ
電光が喉元を何度か通り過ぎる
馬車から馬車へ 夜の果てへ私は通り過ぎる
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