流れ/非在の虹
 
を深さに変えて
            海鳥の柔らかい羽を
               口にくわえて
 (いこう いく いくいく  ひくひくひくひく)

繰り返される 乱行が愚かでないと言うのなら
いや愚かささえいとおしく
     愚かさこそ 流れるもの ならば

        私は空に向かおう 高度は 無窮
       私こそ流れる もの

              もう間も無く
               私は流れる
  あの人の指の間を
  季節外れの入道雲を
抱いて

  絡みつくシーツの合間を
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