流れ/
非在の虹
を深さに変えて
海鳥の柔らかい羽を
口にくわえて
(いこう いく いくいく ひくひくひくひく)
繰り返される 乱行が愚かでないと言うのなら
いや愚かささえいとおしく
愚かさこそ 流れるもの ならば
私は空に向かおう 高度は 無窮
私こそ流れる もの
もう間も無く
私は流れる
あの人の指の間を
季節外れの入道雲を
抱いて
絡みつくシーツの合間を
戻る
編
削
Point
(1)