あとどれくらい/
純太
高速道路の外の景色に包まれる
愛しいさよならの君は助手席で
きっと二人の意思で車は走ってる
緑色の看板が迫って
あと何キロ走ればというよりも
君が降りる土地の名前を確認して
真横の冬の空を見る
落莫の晴天は海
「危ないよー」
その言葉でアクセルを戻す 少しだけ
さっき街並みを絵の具でぐちゃぐちゃにした
君のその瞳はもう消えた
まだ君の心と身体にいる俺は
どれくらいで
君から降りれるのだろうか
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