祝福/小川麻由美
 
彼と彼女
闇の中出会った
手探りで触れた
お互いの手

黄金の輝きさえも
身を潜めるような
光の洪水

彼と彼女
闇が去り
見詰め合う

何事にも代えがたい



彼と彼女
闇が触手を伸ばそうとも
祝福の光が舞い降りる

彼と彼女
幾年にも渡り
祝い
喜び
悲しみ
深まっていく

天空の粒立ち
裂け目に
願いを唱え
その願いが
叶うことを
私は切に願う

彼と彼女
どんな形であれ
強くとも弱くとも
あなた達は
常に照らされている
それを忘れないで



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