「荒地」を読むための諸前提 1/るか
「ヒューマニズムの無秩序と混乱と、唯物的な近代の世界観の厚顔無
恥により、宗教的倫理的な絶対価値が忘れ去られ、伝統の喪失と権威の
崩壊によって、現代は言葉への不信の時代となっている。」
「詩人の有する特権とは、個人的性質や階級の制約を超えた自由であ
る」
「それはもはや…個人の、社会の、時代の、内的な成長として記録せ
られ、高き自由を欲する人間の意志が、必然的に到達すべき世界に他な
らぬこと」
「人間の精神が求める文明は、いかにして原罪の痕跡を小さくするか
、という…問題に永遠に繋がれているのである。」
続
引用は、現代詩手帖1月臨時増刊荒地戦後詩の原点(1972、思潮社)より
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