トラッカー大ちゃんの運転日誌/アマメ庵
れやれ、それはどうするの次々言ってくれる。
こう言うちゃんとした指示をくれる人は、この物流センターでなくても、珍しい。
凡そその日だけしか一緒に仕事をしないであろう相手に、仕事を教えるのは本当に骨が折れることはわかっている。
彼の手足となったお陰で、ずいぶん効率的に作業が進んだはずだ。
「おっちゃん、ありがとうね」
ぼくは、本当にありがたい気持ちで言った。
「まだ若いつもりだったのに、おっちゃんか」
「こんなにちゃんと指示してくれる人、珍しいわ」
そう言ってネームプレートを見ると「今村」とある。
「みんないっぱいいっぱいだからしょうがないっぺ。俺も、この現場7日目だから、よくわか
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