わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 3−3/るか
ムと
の関係を厳しく問われるに至るのでした。
申すまでもなく、モダニズムとは本来、たんに芸術上の新たな
る意匠に留まるものではなく、社会と人間との革命的変化を求め
るひとつの「運動」でありました。エリュアールなどは、ブルト
ンの代理としてソ連の文学者会議に出席し、声明を発していた。
しかし、モダニズムのこうした激しい側面は、官憲による弾圧や
ソ連国家の変質、それに伴っての内部分裂などを経て、次第に影
を潜めてゆきました。「詩と詩論」にみられる「洗練された」モ
ダニズムに、日本におけるその典型をみることができることと思
います。現在では、過激であった頃のモダニズムという運動
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)