わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 2/るか
在する。その意味では、ブルト
ンのシュルレアリズムとは原理的に異なる立場にたつのが、西脇順三郎だ
ったともいいうる。
わたしが問題としたいのはむしろ、この原理と、大正の民衆詩派の生命
原理との関係なのですが、いまはそんなことはいいですね。
この余りにも豊穣な世界が、第一詩集における世紀の名篇の三行のうち
に「含まれている」。
そしてそのタイトルを、「天気」というんですね。移ろい、変わりやす
い、とるにたらない挨拶のような、「天気」という言葉に、その豊かさの
全体が「象徴されている」、そんなふうにわたしにはみえてもくる訳です。
つづく
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