重要な事/モリマサ公
 
ほしがちりちりと鳴っている 
あたしたちの心臓の中で 
平面駐車場の 
これでもか 
というほど深いアスファルトに沈みながら 
あるいていた 
いくつもの足首が 
水たまりからつきだしてくる 
ほら 
ここも 
あそこもつながっている 
うすっぺらい皮膚のなかで 
咳がこんこんくりかえされて 
コンビニエンスストアのドアーがなんどもひらく 
うつらうつら眠りながら 
白い袋がいくつもでてくる 
ほらね 
いつもペットボトルいっぱいの液体がゆれている 
退屈なきみたちのなかにしみこんで 
どれもこれもそこじゃなかった 
みおろすと 
泥で出来た地面にぽとぽと
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