わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 1/るか
 
しません。いえ、面倒なのではないんです。もっと全体的な
話をさせていただきたいかな、と。
 朔太郎の主要作品を並べてその詩業の全体を俯瞰してみると、同じ「詩人」とい
えども、現在の詩人像とは、随分異なる存在であったのだなあ、と、気付かされま
す。
 同じところも、あります。まず、生きにくそうですよね。生活しづらそう。そこ
には様々な理由が横たわっていると思われますが、たとえば、「天上縊死」なんて
作品名が、ごく初期のものに出てまいります。縊死、とは、首を括ることです。お
そろしいですね。何故か、死にたかったらしい、と。朔太郎は、なんで死にたかっ
たのでしょう。それも興味ある話題で
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